2020年大河ドラマ「麒麟がくる」で織田信長を演じている染谷将太さん。
演技に定評のある染谷さんですが、ドラマ開始前から信長のイメージと違う、ミスキャストではないか?という声が相次ぎました。
そんな染谷信長ですが、ドラマに登場してからの世間の反応に変化はあるのでしょうか?
「麒麟がくる」で染谷将太が織田信長役に
2020年大河ドラマ「麒麟がくる」で織田信長を演じているのは染谷将太さん。
織田信長といえば明智光秀が企てた本能寺の変で自害に追いやられる、物語の中心人物です。
歴史上の織田信長は、幼少期にうつけもの(バカ)と馬鹿にされていた一方で、桶狭間の戦いで今川義元の大軍勢を打ち破ったり、関所の廃止や楽市楽座を開くなどで経済を活性化させたりと、文武両面においてリーダーとしての才覚を持った人物でした。
それと同時に、自分に楯突くものはたとえ寺であれ、女子供であれ身内であれ容赦しないという残虐性を持ち合わせていたと言われています。
この有名な肖像画のイメージそのままに、
織田信長は冷酷なキレ者という印象が一般的ではないでしょうか。
一方、大河ドラマで信長を演じる染谷将太さんといえば、
国内外の映画祭でたびたび受賞するなど演技力で評価されているものの、
丸顔で童顔の顔立ちや、やや小柄で細身体型ですよね。
そんな染谷将太さんのイメージと信長のイメージが結びつかないという理由でドラマのキャストが発表された当初から、染谷信長を批判的に受け取るひとが多く存在しました。
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なぜ染谷将太が信長役に指名されたの?
たしかに見た目のイメージに限って言えば、信長感の薄い染谷将太さん。
染谷さん本人も、自分が織田信長役になるとは思っていなかったそうです。
ではなぜ制作側は染谷さんに織田信長役のオファーをしたのでしょうか?
以下「麒麟がくる」公式サイトの染谷将太さんインタビューより
自分が織田信長を演じることになるとは思ってもみませんでした。しかも、革新的な信長像をゼロから構築したいとNHKの方からお聞きし、新しい織田信長を演じられる喜びと同時に大きな責任も感じています。
引用: https://www.nhk.or.jp/kirin/cast/13.html
なるほど、NHKは従来の織田信長像にとらわれない信長を描きたかったようですね。
そのためには印象が全く異なり、かつ演技力のある染谷将太さんが適任だったのでしょう。
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染谷将太の織田信長への世間の評価は?
ドラマ放送開始当初は懐疑的な意見の多かった染谷信長。
では、信長が登場した今、世間の印象に変化は見られるのでしょうか?
評判をピックアップしてみました。
織田信長と言えば反町隆史や市川海老蔵のような濃いお顔でギラギラ感満載なイメージが強く、染谷将太はあまりにもかけ離れていて大丈夫か?と思っていたがめちゃくちゃいいな。斬新だけど説得力がある。上手い。あとこの染谷信長なら帰蝶は沢尻エリカより川口春奈の方がしっくりくるな。#麒麟がくる
— 煌 (@whoisthefliest) 2020年3月22日
いや染谷信長様、快活な好青年みたいな感じなのにとんでもない威圧感と緊張感纏ってるあたり本当に見事
— 明智光秀 (@m_akechi_) 2020年3月22日
マジで将来が怖すぎる
#麒麟がくる
#麒麟がくる で染谷将太の演じる信長が素晴らし過ぎる件
— ぷーし (@forest17Q) 2020年3月22日
正直麒麟がくるのは配役で一番心配してたのが、信長だけどさ蓋を開けたら一番演技上手いでしょ彼
よくあるうつけ者=馬鹿ではなく、完全になに考えてるかわからない感が上手すぎる
一つでも信長への返答を間違えたら殺される感をかもして手最高 pic.twitter.com/lJevyByxiM
染谷将太って明るい子供みたいな信長と、急にダークサイドに落ちたみたいな黒い信長の切り替えがすごく上手いな。
— たまつき@テレビっ子(大人) (@kyoukara6090) 2020年3月22日
目の奥がめちゃめちゃ怖い時がある。#麒麟がくる pic.twitter.com/knMeTjl5DE
信長、染谷で微妙と思ってたけど、無邪気な時は可愛いのにその中にある冷酷さがチラッと見えた時、心情が読めない感じが凄い怖い。
— 橘香ゆず (@yuzupon0128) 2020年3月22日
信長というと横暴で威圧感というか威厳が凄いのなら良く見るけど、こんなにうつけ全面出しな信長初めて見たかもww#麒麟が来る
最初は染谷将太とかミスキャストじゃね?と思ってたけどめちゃくちゃ良い。上手い。信長の快活さと狂気と闇と頭のおかしさ。描きたいキャラクターがちゃんとわかる。#麒麟がくる
— さじあん (@antiantiToroMag) 2020年3月22日
#麒麟がくる が面白い。
— ノリオ (@norioyoshida) 2020年3月22日
近年、新しい信長の人物像が様々わかってきている中、本作でどう描かれるか興味深かったが、子どものような無邪気さと、親の愛への渇望から生まれた心の闇や狂気を染谷将太が見事に演じていて、ストーリーに程良い緊張感をもたらしている。
これらの感想は第9話のものを紹介しています。
ドラマに登場した当初はまだ違和感を抱いていた視聴者もいたようですが、9話の時点では違和感や批判的な意見を探しても見当たりませんでした(いいコメントばかり紹介しても信憑性に欠けるので、良いこと悪いこと両方紹介したかったのですが。)
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このことからもいかに染谷将太さんの信長がはまり役だと思われているかが分かると思います。
私個人としても同意見です。
少年のような無邪気さと愛嬌の裏側に漂うサイコ感。
たとえ信長という人物を知らない外国人がこの芝居を見ても”只者ではない”気配を感じるのではないでしょうか。
演技が上手い役者さんが多く出演する中で、染谷さんの感情表現が巧みすぎて、正直染谷さんに全部持っていかれている気もするくらいです。
ちなみに、みなさんのコメントにもありますが、織田信長という人はただ残虐なだけでなく、不遇な人に情けをかける一面もあったということが近年分かってきたそうです。
染谷さんの信長は情が深い一面も上手に表現されているように感じます。
あの屈託のない笑顔、射抜くような視線、孤独や怒り、全てが信長の偽らざる本心である、そう感じる人間らしさをギューーーッと圧縮したような演技です。
カメレオン俳優と称される実力派俳優は何人もいますが、役によって演じ分けるどころか、一つの役の中でこれほどまで多彩な感情表現ができる染谷さんはさすがですね。
染谷さんは信長を演じるに当たり”ピュアであること”を最も肝に置いているそうですよ。
今後、時代は移り変わっていきますが、その都度その都度ころころと変化していくであろう染谷信長の表情を楽しみにしています。