日本は放置 韓国は取締り!MINISO等パクり雑貨店に政府の対応明暗

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日本は放置 韓国は取締り!MINISO等パクり雑貨店に政府の対応明暗

2020年10月16日

日本で「ダイソーと無印良品とユニクロのパクり」として知られている中国の雑貨店MINISO(メイソウ)がニューヨーク証券取引所に上場しました。

これを機にMINISOのさらなる事業拡大が予想されます。

ところで中国ではパクリビジネスが当たり前のように行われており、日本企業のパクり雑貨店はMINISO以外にも次々と誕生しています。しかもパクリ被害は日本だけでなく韓国にも及んでします。

これに対して日本・韓国両国の対応は?

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”日本ブランド”MINISO(メイソウ)が世界で大人気

日本国民の多くがおそらく”卑しい中国企業”だと感じるであろう(株)名創優品産業が展開する雑貨店MINISO(メイソウ)

しかし、世界の人々にとってMINISOは中国が日本をパクってる店ではありません。

日本発祥のJAPANクオリティを提供するプチプラのオシャレ雑貨店なんです。

なぜなら看板のロゴの下には「JAPANESE DESIGNER BRAND」の表記があり、店内のポップや商品パッケージにも(あやしい)日本語が表記されていたり、販売元の住所も東京になっているんです。

それにMINISOというネーミングも、世界展開しているDAISOの姉妹店を思わせますよね。

ちなみに海外の新店舗オープンイベントでは日本式の鏡開きも行われているようです。

これでは日本語ネイティブの人間を除いて、世界中の人がMINISO=FROM JAPANだと疑わないでしょう。

事実、MINISOを運営する名創優品産業の本店(登記)は日本にありますし、三宅順也さんという日本人の専属デザイナーの方がいらっしゃるようなので、まるまる嘘ではないところがタチが悪い。

だとしても中国資本・中国企業なのは事実ですし、三宅さんが全ての商品デザインに関っているとは思えないので、中身は完全に中国のお店です。

それなのに「日本の優れた商品を買ってね」というような売り込みを行うのは日本人としては気分が良いものではありませんよね。

※実際に商品の質についてですが、数年前までは悪いという声が目立ちましたが、今は改善されているようです。DAISOより価格帯が上なので、DAISOよりも良質な商品もあるのだとか。

ちなみに海外でも日本のダイソーが人気なのは事実ですが、今や海外ではMINISOはダイソーの店舗数に迫ろうとする勢いです。(MINISO=1,689店舗 DAISO=2,248店舗※国内除く)。とくにDAISOの出店数が少ない国や地域に多数出店しているようで、そこでは日本の雑貨店はDAISOではなくMINISOという認識が浸透しています。

そのうえ、年間に約500店舗も海外出店しており(2018/9-19/9)、近い将来世界の店舗数でDAISOを上回る可能性があります。そうなると、世界中の認識が日本雑貨店=MINISOになるのではないでしょうか。

中国のパクリ雑貨店の被害は韓国にも

日本ではMINISOばかりが注目されがちですが、実はそれだけにとどまりません。

MINISOの成功に続けと、日本のみならず韓国になりすました企業もたくさんあります。

代表的な韓国パクり雑貨店がMUMUSO

コスメなどの美容グッズが人気な韓国のイメージを利用した店舗戦略で東南アジアを中心に勢いを増しているお店です。

ロゴには韓国”.KR”の表記が。店内にはハングル表記が溢れ、商品パッケージにもハングルが。

商品にいたってはこのように↓韓国の人気化粧品の丸パクリのものも。

ちなみにMUMUSOの新店舗オープンイベントでは、チマチョゴリを着た女性たちが韓国舞踊?を披露するようです。

MINISOとやり口が全く同じですね。

MUMUSOは韓国みの強いコスメや家電などに比重を置いているところも敵ながらあっぱれです。

中国のパクりは一昔前なら笑って受け流せるものでしたが、ここまで徹底してリサーチしているとなると、もはや笑い事ではありません。

このように日本や韓国になりすました雑貨店はMINISOやMUMUSOのほかに、YOYOSO、

このように日本や韓国になりすました雑貨店はMINISOやMUMUSOのほかに、YOYOSO、Ilahui、minigood、XIMISO、KIODA、ゆうやと、YUBISO、生活無憂、韓流尚品などなどかなり豊富。

しかもロゴがだいたいこんな感じ↓

パクり=悪とか卑怯という概念がないのかもしれませんね。

まさに「やったもん勝ち」の精神を感じます。

韓国政府は中国のパクり企業に抗議と取締り

中国のパクり企業のやり方に腹立たしさを覚える方も多いのではないでしょうか?

これに関しては韓国市民の反応も同様だったようです。

そこで韓国政府は対抗策を取りました。

韓国政府は、2018年からの海外韓流便乗企業の取り締まりにより、約13万件の製品を押収したと明らかにした。当面の措置は取ったが、依然として韓国企業の産業財産権を侵害する現地企業の営業が横行しているため注意が必要である。政府は対応を強化する方針である。

7月10日、特許庁と大韓貿易投資振興公社(KOTRA)によると、韓国政府は、2018年下半期に、アジアの主要市場で現地機関と協力して13万件以上の模倣品韓流製品を押収した。

現地機関が押収した製品は、大半が生活用品である。化粧品をはじめとする洗浄用品、キャラクター商品が主であった。国内企業の著作権、デザイン権、商標権、実用新案などの産業財産権を侵害した製品である。

<中略>

また、韓流便乗企業の本拠地である中国と協力して自助努力を誘導した。韓国政府は2018年12月、広州市所在の市場監督管理局と経済検査局に対して、三つの韓流便乗企業関連の取り締まりを要請した。自国機関の警告を受けた当該企業は、2019年に五つのブランドの23品目について自主撤退しており、在庫は廃棄して、追加の生産は行わないことにした。

引用:https://www.jetro.go.jp/world/asia/kr/ip/ipnews/2019/4e88ed1f4fdfcf79.html

要約すると韓国政府は

  • アジア主要市場における韓流模倣品を13万件以上押収
  • 中国に自助努力と取締り要請。企業に一部商品を自主撤廃させる

このように行動に移しています。

しかし、完全なコピー商品は法で規制できるとしても、韓国になりすました”便乗商品”は従来の知的財産侵害にはあたらないようです。

これに対して韓国は

特許庁は、最近、韓国企業の産業財産権侵害の疑いのある外国企業の権利保有状況と流通実態を調査した。現地のマスコミとソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)などを通じて、現地の消費者向けに韓流便乗企業の取り締まり結果を知らせる。8ヵ国に設置されている15の海外知的財産センターより、取り締まり機関を案内するとともに、韓国企業がデザイン権を確保できるように支援する。

特許庁関係者は、「韓流便乗企業は、典型的な知財権侵害ではない新しい類型の被害であるため、先例をつくっていかなければならない」とし、「不正競争と消費者保護の観点から、韓流便乗企業が活動する現地政府と協力して取り締まりを続けていく」と述べた。

引用:https://www.jetro.go.jp/world/asia/kr/ip/ipnews/2019/4e88ed1f4fdfcf79.html

なりすまし商法を新たな知的財産侵害と定め、相手国と協力して取締りを続ける方針のようです。

関連:「世界で最も美しい顔100人」は不正?韓国人が多い理由と裏事情

日本政府は野放しか?

https://www.instagram.com/p/CGWnQfEgiuM/

一方、日本政府の対応ですが、調べたところそれらしい情報は見当たりませんでした

民間企業の話なので国家間の問題ではありませんから、行動に起こしていないのかもしれません。

実際、MINISOなどの日本に便乗した企業は日本企業の”やり方”をパクった参考にしたに過ぎないため、日本の企業が相手に対して著作権侵害を訴えることも難しいでしょう。

例えば日本のイタリアンレストランで店名もメニューもイタリア語、店の前にイタリア国旗を掲げて、スペイン人の料理人がイタリア料理を提供したからといって問題にはなりませんよね。

これと比べたら中国のやり方はえげつないけど、仕組みはさほど変わりません。

現時点でできることは、相手の良心に訴えるか、法律に新たな解釈を加えるかということになると思いますが、どちらも現実的とは言えませんね。

つまり”どうしようもない”というのが実際のところなのではないでしょうか。

MINISO(メイソウ)今後は脱日本?中国ブランドアピールに切り替えか?

ニューヨーク証券取引所上場を機に名創優品の方針が変化するかもしれません。

名創優品は目論見書に日本本店の情報も記載せず、セレモニーにも日本人デザイナーの三宅順也さんは参加せず

さらに、当然ですが海外のメディアも名創優品を中国企業と紹介しています。

これらから、今後MINISOは「日本にインスパイアされた」というスタンスに変化があるのか不明ですが、いずれにせよ中国企業であることをアピールしていく方針であると予想します。

そうなると「JAPANESE DESIGNER BRAND」というコピーや、商品の日本語パッケージも不自然ですから、中国企業という認知が高まるとともに、日本関連の表記が消えるのかもしれません。

もしそうなれば日本の一国民としては、スッキリする反面驚異も感じます。

だってこれまでは海外で「やっぱり日本の商品はいいね」とMINISOが評価されていたのだとしたら、今後は「日本じゃないんだ。でも中国もいい商品つくるね。中国製でも全く問題ないね。」というように中国のブランドイメージが向上すことになるからです。

そうなると今は”ニセモノ”扱いの中国製がいつか”ホンモノ”になる日がくるかもしれません(そして日本製の価値が相対的に下がる)。

つまり中国市場の海外進出のために日本のビジネスが踏み台として使われることになりかねない。

中国のパクりビジネスは卑怯ではありますが、見方を変えればしたたかで即効性のある戦略です。

日本人がパクりだと見下していた間に、MINISOは上場し、一躍世界的大企業ですよ。まさに「やったもん勝ち」。

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