羽生結弦「天と地と」は大河ドラマ主題曲!上杉謙信を選んだ意味は?

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羽生結弦"天と地と"は大河ドラマ主題曲 上杉謙信を選んだ意味とは?

2020年12月26日

羽生結弦選手の2020-21シーズンと2021-22シーズンのフリースケーティング使用曲は「天と地と」。

和楽器の音色が美しい日本的な音楽です。

羽生選手には和のプログラムがよく似合い、日本人として誇らしいですね。

そんな羽生選手の使用曲「天と地と」は大河ドラマのテーマ曲なのですが、どんな大河ドラマだったのでしょうか?

羽生結弦2020-21、21-22(北京オリンピック)FS使用曲は大河「天と地と」

羽生結弦選手の2020-21シーズンと2021-22シーズンのFS使用曲は大河ドラマ「天と地と」のオープニングテーマ曲です。北京オリンピックで羽生選手の日本的なプログラムに世界中の人々が魅了される姿を想像するとワクワクします。

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この「天と地と」のテーマ曲を作曲したのは「きょうの料理」のテーマ曲や「ジャングル大帝」や「リボンの騎士」などの手塚治虫アニメの音楽を担当した冨田勲さんです。

オーケストラの荘厳な響きに琵琶や尺八などの和楽器の音色が加わり、さらにコーラスが加わって日本ならではの神秘性を感じる美しい音楽です。

「SEIMEI」よりもさらに和風で重厚な音楽ですね。そして音のとり方が難しそう。

羽生選手はこの「天と地と」のテーマ曲に自分自身の思いを込めたと語っています。

羽生選手の思いを受け取るためには、まずこの曲がどのような曲なのかを知らなきゃ。ということで、「天と地と」がどのようなドラマのテーマ曲だったのかを調べてみました。

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大河ドラマ「天と地と」の主人公は上杉謙信!どんな物語?

大河ドラマ「天と地と」はNHKが1969年に放送した第7作目の大河ドラマです。海音寺潮五郎の同名小説が原作となっています(原作「天と地と」)。

主人公は上杉謙信で、石坂浩二さんが演じました。

物語は上杉謙信の幼少期から死ぬまでの一生を描いており、ハイライトは武田信玄との川中島の戦いです。

上杉謙信の生涯とは?

上杉謙信の生涯を簡単にご紹介します。

上杉謙信は戦国武将として有名ですよね。武田信玄とライバル関係にあったことはよく知られているかと思います。

上杉謙信は「軍神」と言われるほど生涯を戦いに捧げた人物でした。

越後の戦国大名・長尾為景の子として生まれ15歳で戦デビュー。「若いから」とナメてかかってきた相手を次々と打ち破ります。

兄の死後、19歳で長尾家の家督を継ぎ、越後を統一、関東にも度々出兵。またその間に信濃の領地をかけて武田信玄と計5回もの川中島の戦いを繰り広げます。

上杉謙信は49歳の若さで生涯を終えるのですが、死因は戦に敗れたからではなく、脳出血。謙信は生涯に渡り戦に破れた経験がほとんどなかったそうです。

それこそが「軍神」と言われる所以のようです。

上杉謙信が”義”の人!性格は?

上杉謙信はどんな人物だったのでしょうか。

彼の言動に人物像がよく現れているようです。

我を毘沙門天と思え

幼少時代に寺で育てられた上杉謙信は毘沙門天を崇拝していました。

毘沙門天は仏教の四天王の一人の武神です。

謙信は毘沙門天を強く信仰しており、自らが毘沙門天の生まれ変わりであると思っていたようです。

そのため、生涯に渡り肉を一切食べない、女性を一人たりとも近づけないという禁欲生活を貫いたんだとか。

とにかくストイックな人物だったようですね。

生を必するものは死し 死を必するものは生く

川中島の合戦で味方を鼓舞するために口にした「生を必するものは死し、死を必するものは生く。」という言葉。

これは「生きたいと願って戦場に向かうものは死に、死ぬ気で戦うものは生き抜く」という意味です。

つまり戦いには全身全霊で挑めということですね。

運は天にあり 鎧は胸にあり 手柄は足にあり 何時も敵を掌にして合戦すべし

これは「運は天が決めるものだけれど、運では勝敗は決まらない。鎧を胸につけて己の身を守り、手柄は自分の手で勝ち取り、いつ何時も敵の情報を収集して自らの手で戦に勝たねばならない。」という意味です。

勝利は自分たちの努力と準備によって掴むものであると考えていたようです。

武士なれば、わが進むべき道はこれほかなしと、自らに運を定めるべし。

「運は一定にあらず、時の次第と思うは間違いなり。
武士なれば、わが進むべき道はこれほかなしと、自らに運を定めるべし。」

つまり、占いの吉凶に勝敗の行方を委ねるのは間違いである。武士ならば自らが進むべき道はこれしかないと自分自身で道を定めて行動するべきだという意味です。

敵に塩を送る

「敵に塩を送る」ということわざの語源は上杉謙信にあります。

ライバルの武田信玄が駿河国に攻め入った際、その報復として今川氏真は信玄の領地(海がない)に塩を送ることを禁じました。

この出来事を卑怯だと感じた謙信は、「我は兵を以て戦いを決せん。塩を以て敵を屈せしむことをせじ」という名言を残します。

これは「自分は武力で敵と戦うのであって、塩で敵を屈服させるようなことはしない」という意味です。

自分の為には信玄を弱らせたほうが得があったに決まっていますが、それでも義を第一に重んじたのですね。

そんな上杉謙信の人格を武田信玄も認めていたようで、死ぬ間際に「(息子)勝頼は謙信と和睦しなさい。謙信は筋の通った武将だから勝頼にひどいことはしないし、約束も破らない。謙信は頼るに足りる男だ。」という言葉を残したようです。

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上杉謙信の信念は羽生結弦と通じている

上杉謙信の人物像をご紹介してきましたが、羽生結弦選手のファンの方はすでにお気づきではないでしょうか?

上杉謙信の信念は羽生結弦選手のそれと共通する点が多いですよね。

戦いに対してストイックで常に全身全霊。

運ではなく、自分自身で勝利を掴む。

相手が不利な状態で勝つのではなく、万全な状態で戦って勝ちたい。

これらはまさに羽生選手の競技者としてのスタイルです。

羽生選手が上杉謙信の生き様を尊敬しており、この曲を選んだのであれば、この選曲には納得です。

羽生選手は「天と地と」のプログラムにたくさんの思いを込めたと語っていますが、もしかすると”羽生選手の生き様”をプログラムで表現し、それを見た人々に力を与えたいという気持ちが込められているのかもしれません。

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