松平健さんの大ヒット曲といえばマツケンサンバⅡですよね。ⅡということはⅠもあるの?と気になりますよね。
実はマツケンサンバにはⅠがあります。そしてさらにマツケンサンバⅣまであるのです。
今回はマツケンサンバⅡではなく、ⅠとⅢとⅣを紹介します。そしてそれとともに、松平健さんがサンバをたくさん歌う理由についても迫りたいと思います。
マツケンサンバⅡよりもサンバ感の強いマツケンサンバⅠとⅢ
♪オ~レ~ オ~レ~ チャチャチャッ マツケンサ~ンバ~~♪でお馴染みのマツケンサンバⅡ。
子供から大人までマツケンのパフォーマンスを見れば元気になる、日本を代表する応援歌です。
そんなマツケンサンバⅡですが、「Ⅱ」の文字が気になっている人も多いと思います。
実はあなたの予想どおり、マツケンサンバはシリーズものです。しかも4部作の。
ということでマツケンサンバⅡ以外の楽曲も聴いてみましょう。
マツケンサンバⅠ
こちらがマツケンサンバⅠです。
イントロから、典型的なサンバ(というかサルサ?)のリズムに高揚感を煽るホイッスルの音色。聴くだけで自然とステップを踏み出しそうになります。マツケンサンバⅡはフルートの調べなどところどころにサンバを感じなくもなりですがかなりキャッチーなメロディーだったので、Ⅰの方がサンバ感を強く感じます。
しかし、しっとりとしたマツケンのボーカルが入ると昭和歌謡感がグッと増してくるのがポイント。軽快なサンバと艶っぽいマツケン&コーラスの歌声の融合こそがマツケンサンバの醍醐味です。
マツケンサンバⅢ
つづいてマツケンサンバⅢです。イントロはテンポが早く、リズムも細かくてブラジルのカーニバルを少し彷彿とさせます(行ったことはないけど)。歌唱部分はマツケンサンバⅡと同様にかなりキャッチーというか、日本人の耳に馴染むメロディーラインですね。
そして、そろそろ3作目になってのでそろそろツッコんでもいいかと思うのですが、マツケンサンバってなぜ「セニョリータ」とか「コモエスタ」とか「アモーレ」とか、スペイン語ばかり出てくるのでしょうか。サンバはブラジルの音楽なのでポルトガル語のはず。
マツケンサンバⅣ~情熱のサルサ~
こちらが最新作のマツケンサンバⅣです。お気づきでしょうか?そう、サブタイトルが”情熱のサルサ”。サンバのはずなのにサルサと自ら言っちゃってます。
確かにイントロからサルサのリズムですね。そして曲調も朗らかな感じです。サルサはキューバやプエルトリコなどの中米にルーツがある音楽と言われていますから、ここへ来てスペイン語が本領を発揮しています。ですがもう一点気になるのがマツケンサンバⅡでもお馴染みの「オレ!」の決めポーズ。これは完全にスペインのフラメンコですね。
ですが、そんな細かいことはどうでも良いんです。たしかにサンバやサルサの母国の人々からするとマツケンサンバにはツッコミどころが多いのかもしれませんが、われわれ日本人にとって、マツケンサンバは音楽のジャンルを超越した存在ではないでしょうか。キラキラの将軍様と腰元ダンサーズが楽しそうに歌い舞っている姿に胸を踊らされる。その体験が尊いのです。
それにしても、マツケンサンバⅠ~Ⅳのすべての作品のイントロがかなり長いことについて気になりませんか?。この理由については、記事後半で解説するので、もう少し読み進めてみてください。
マツケンAndoroid サンバ
こちらはマツケンサンバのナンバリングが無いので、番外編として紹介します。
マツケンAndoroidサンバは2012年に、JCN×KDDI『Smart TV Box』とのコラボ企画で制作された楽曲です。ロボット風の上様がキュートですよね。10年近く前の曲ですが、エフェクトがかかった歌声と電子音が今の時代には逆に聴きやすいのかもしれません。
なぜ松平健はサンバばかり歌うのか?ブラジルと関係が?
ところで、なぜ松平健さんはサンバばかり歌っているのかと疑問に思いませんか?
サンバが大好きなのでしょうか?それとも、ブラジルと何かゆかりがあるのでしょうか?
調べてみたのですが、松平健さんとブラジルに何らかの関係があるという情報はありませんでした。しいて言えば、松平健さんの出身地である愛知県豊橋市はブラジルからの移民が多くブラジル人のコミュニティが発展しているという事実はあります。
お客様を盛り上げるためのマツケンサンバ
松平健さんは1980年から歌手としても活動しています。その活動の一つが歌謡ショーでした。
松平健さんは1992年から、自身の歌謡ショーのなかの一曲として「マツケンサンバⅠ」を歌うようになりました。そのノリの良い曲調がお客様にウケたのか、1994年にはかの有名な「マツケンサンバⅡ」が作られます。その後、歌謡ショーでのパフォーマンスが業界で話題になったことからマツケンサンバⅡブームが到来します。
そしてマツケンサンバⅡの大ヒットを受けてⅢ、Ⅳと続編が誕生したわけですが、松平健さんがマツケンサンバを歌い続ける理由はマツケンサンバⅠの誕生当初から変わっていません。それは、お客さんに楽しんでほしいというサービス精神です。
明るくダンサブルな曲を歌えば、みんなが笑顔になる。だからこそマツケンサンバがシリーズ化されたようです。
ちなみに先程、マツケンサンバのイントロが長いと言いましたが、この理由もサービス精神と大きく関わりがあります。
松平健さんのステージでは、マツケンサンバの長いイントロが流れている間に舞台に大勢の腰元ダンサーズが登場し、舞台裏では松平健さんがキラキラの衣装に着替えているのです。つまり、長いイントロがあるからこそ、お客さんを飽きさせることなく、あのマツケンサンバ特有の華やかなステージを作り上げることができるというわけです。
こういった演出を計算して楽曲を作っているということからも、松平健さんやスタッフのプロ意識の高さを感じますよね。
マツケンシリーズはサンバだけではない!マンボ、パラパラ、阿波おどりなども
松平健さんといえばマツケンサンバのイメージが強すぎるかと思いますが、実はマツケンシリーズはサンバだけではありません。
マツケンと名のつく楽曲はこんなにたくさんあるんです。
- マツケン音頭(1984年)
- マツケン数え歌(1987年)
- マツケンマンボ(1987年)
- マツケン小唄(1989年)
- マツケンでGO!(1991年)
- マツケンサンバI(1992年)
- マツケンサンバII(1994年)
- マツケンサンバII・2004年バージョン(2004年)
- マツケンサンバIII(2005年)
- マツケンのAWA踊り(2006年)
- マツケンのええじゃないか(2006年)
- マツケンパラパラ〜俺様ゲーム〜(2007年)
- マツケン燃えドラ盆おどり(2008年)
- 手をつなごう〜マツケン×仮面ライダーサンバ〜(2011年)
- マツケンマハラジャ / マツケンカレー(2011年)
- マツケンサンバ4/マツケンの大繁盛(2014年)
- マツケン・アスレチカ(2019年)
マツケンシリーズの歴史は1984年に始まっています。一覧を眺めていると、マツケンサンバシリーズはマツケンシリーズの一部に過ぎないということが分かりますよね。
個人的に好きなのはマツケンAWA踊りです。東京オリンピック2020の際に、「開会式にマツケンサンバを」という声が高まっていましたが、ある意味こちらの方がさらに開会式にもってこいだったかもしれません。
インパクトの強さならこれ、マツケン・マハラジャです。
マツケンサンバシリーズや他のマツケンソング、いかがだったでしょうか。
このご時世ですから、たとえプロの歌手でも、これほど様々なジャンルの曲をコスプレ(笑)をして歌っていたら、飽きられたり、クオリティについて批判が出たりするのではないでしょうか。ですが松平健さんに関してはそのような批判はほとんど出てきません。
やはりお芝居で鍛え上げた表現力、抜群の歌唱力、華のあるルックス、オーラ、全てが備わっている松平健さんだからこそなし得るパフォーマンスではないでしょうか。
松平健さんのパフォーマンスを見て幸せになる人がいる限り、マツケンサンバシリーズはⅤ以降も続編が生まれるかもしれませんね。