春になって桜が咲くと、どことなく気持ちが高揚しませんか。日本人にとって桜は特別な存在です。日本の桜の美しさはすでに世界中に知られていますよね。
では、桜の国日本に住むあなたは、海外にも桜のように季節の訪れを告げる美しい花を咲かせる樹木があるのをご存知ですか?
それらもまた、日本の桜のように、その土地の人々に愛されているんです。
ではでは、絶景をご覧ください。
美しい世界の花木①アーモンド(スペイン)
桜にソックリですが、実はこれ、アーモンドの花なんです。
アーモンドは私たちにもお馴染みの植物ですが、このような花を咲かせることを
ご存じない方も多いのでは?
写真は全てスペインのものです。
スペインでは2月ごろにアーモンドの花が咲きます。
しかしすぐに散ってしまうため、
この絶景を味わえるのは一年のうちの僅かな期間だけ。
この点も桜とよく似ていますよね。
というのも、アーモンドはバラ科サクラ属なので、
桜の親戚といえる植物なんです。
スペインにはアーモンド畑もあるのですが、
街路樹としてアーモンドを植えている場所もあります。
これは桜のように鑑賞するためです。
木の下でシートを貼ってお花見という文化は浸透していないようですが、
スペインの人々も、アーモンドが満開の時期には、
木の下で写真を撮ったりして楽しみます。
っと思ったらこんな画像が!
これはまさしくお花見では!
親近感がわきますね。
美しい世界の花木①ジャカランダ/ハカランダ(メキシコ、アルゼンチン他南米)
ジャカランダ(ハカランダ)はブラジル原産の花木です。
正式名はブラジリアン・ローズウッド。ジャカランダとは「香りのいい」という意味だそうです。
ジャカランダはポルトガル語読み、ハカランダはスペイン語読みとなります。
ジャカランダの木は家具や楽器の原料として利用されていますが、
その花の美しさから鑑賞樹として街なかにも植えられています。
(メキシコシティの大通りはハカランダの花で埋め尽くされます:写真2枚目)
ジャカランダは南米では10月下旬~11月上旬ごろに咲き、
南米の夏の到来を告げ、3週間程度で散ります。
そして、2月~3月頃に再び咲いて4月上旬頃にいっせいに散るそうです。
ジャカランダの花が散ると路上一面、紫の絨毯が敷き詰められたようになります。
鮮やかな紫の花に見えますが、咲き始めは淡い紫で、
時間とともに色が濃くなっていくんだそうですよ。
美しい世界の花木③シャワーツリー(ハワイ)
インド原産のシャワーツリーですが、ハワイの人々に愛されています。
シャワーツリーには種類があり、花の色が白っぽいもの、ピンクっぽいもの、
黄色っぽいもの、いろいろな色がミックスされているものなど様々です。
上の写真を見ても、同じ植物には思えないほどカラフルですよね。
常夏のハワイには常に色とりどりの花が咲き誇っているため、
シャワーツリーが特別珍しいというわけではありません。
ではシャワーツリーのどこが特別なのかというと、
咲く時期が限られているという点です。
シャワーツリーは6月下旬から咲き始め
7月に最盛期を迎え、8月上旬に散るようです。
ハイビスカスなどは通年咲いているため、
一月半程度しか見られないシャワーツリーはハワイの人にも
観光者にも愛好家が多いようです。
美しい世界の花木④ヒマラヤザクラ(タイ、ネパール他)
ヒマラヤザクラもバラ科サクラ属で、桜の野生種の一つです。
タイの北部や中国南西部、ネパールなどに自生しています。
日本でおなじみのソメイヨシノとは花の形や色が異なるものの、
日本の桜とよく似ていますよね。
2枚目の写真はヒマラヤをバックに、ネパールで撮られたものですが、
富士山と桜の風景にソックリです。
しかし、見頃は11月下旬~1月上旬ごろ。
ここが大きく異なりますね。
日本の桜文化の認知度が高まったこと、
またSNSが普及したことで、タイの人たちは
タイではヒマラヤザクラを「タイの桜」といって愛でる人も増えているようです。
また、日本の熱海や豊橋、小石川植物園などには、
ネパール王国から贈られたヒマラヤザクラが植えられています。
これは日本がネパールの皇太子に献上した桜や梅の種へのお返しとのこと。
桜と桜の文化交流、すばらしいですね!
以上4種類の花をご紹介しましたが、それぞれの花は日本人にとっての桜のように、現地の人々にとっては特別な花のようです。
あなたもいずれかの国を訪れる機会があればぜひ現地でお花見をしてみては。