クリスマスツリーの飾り(オーナメント)で無くてはならないのがボールですね。
ボールを飾るだけでツリーが格段に華やかになりますし、ボールだけ飾り付けてもおしゃれなツリーになります。
ですが、なぜボールを飾るのでしょう?
サンタや星や雪なら分かりますけど、ボールは関係があるの?
ということで、クリスマスツリーに飾り付けるボールの謎を調べてみました。
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クリスマスツリーに飾り付けるボールの正式名称は”クーゲル” 由来は?
クリスマスツリーのオーナメントのボールの正式名称はクーゲルと言うそうです。
ではクーゲルというボール飾りの由来は一体なんなのでしょうか?
クーゲルの由来には諸説あるようですが、私が調べたところによると起源はドイツのとある教会にあったようです。
ボールの由来はクリスマスツリーの誕生と関わっている
舞台は16世紀のドイツ。
当時はクリスマスにツリーを飾る習慣がありませんでした。
しかしある時、とある教会でキリスト生誕の演劇が上演されたときに、小さな常緑樹が「楽園の木」として置かれており、その木にはキャンドル、リンゴ、ナッツ、ベリーなどが飾り付けられていたそうです。
これが発端となり、敬けんなクリスチャンたちの間で、クリスマスに木を飾り付けるという習慣が広まり、長い年月をかけヨーロッパ、そしてアメリカ、さらに世界のキリスト教の国々へと伝わっていったそうです。
そしてクーゲルに話を戻しますが、クーゲルは最初のツリーで飾られていたりんごの代用です。
りんごはナマ物ですから時期や地域によって入手が困難となります。そこで代役として、まずはガラス製の玉飾りが作られるようになり、さらにクリスマスツリーの文化が世界に広がる過程で、大量生産に適した現在の金属製やプラスチック製のボールに変わっていったということです。
いまではすっかりボールが主流ですが、リンゴ型のオーナメントもありますよね。
そもそもリンゴの意味とは?
しかし、そもそもリンゴにはどんな意味があったのでしょう?
リンゴの実は「アダムとイブ」の話に登場する知恵の木の実を意味しています。そしてクリスマスツリーは楽園にある知恵の木をイメージしたものです。
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知恵の木に実った果実は、豊かな実りや、幸福、生きる喜びや命を象徴するものです。
つまりクリスマスツリーにリンゴを飾り付けることは家族の幸せや豊作に感謝しましょう、ということなんです。
ボール(クーゲル)の色の持つ意味とは?
リンゴが起源のクーゲルは、本来赤色や金色が主流でした。
しかし、時代とともに白や緑や銀色といったクリスマスカラーのものも出てきました。
現代のイメージではクリスマスを表す色といえば、
赤・緑・白・金色(銀色)だと思います。
これらにはそれぞれ、つぎのような意味が込められているんです。
赤いボールの意味
赤はリンゴの意味もあるのですが、それ以外にも意味を持ちます。
赤=血の色。
血っといっても、恐ろしいものではなく、イエス・キリストが十字架にかけられた時に流した血です。
そしてもう一つ赤には神の愛という意味も込められています。
緑のボールの意味
緑は常緑樹の緑です。
クリスマスツリーのもみの木や、リースに用いられるヒイラギは常緑樹です。
つまり寒い冬でも枯れません。
この常緑樹の緑は永遠を象徴する色であり、「永遠の命」「神の永遠の愛」のシンボルであると考えられています。
白のボールの意味
白といえば混じりけのない色。
つまり、汚れのない純粋な心・清らかな心を意味しています。
金色のボール意味
光り輝く金色は気高さや高貴さをを意味する色です。
クリスマスの金色(銀色)は崇高なキリストの象徴です。
また星の輝きを意味する色でもあります。
クリスマスの星といえば、イエス・キリストの誕生を知らせた「ベツレヘムの星」ですね。
つまり、金色(銀色)には希望という意味も込められています。
そして今は時代も変わり、クリスマスカラー以外のボールも珍しくなくなりました。
正直、キリスト教徒の少ない日本においてはクリスマスの意味を深く考える必要はないかもしれません。
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ですが、ボール(クーゲル)には本来幸せを願う意味が込められているのだ、ということを頭の片隅に置きながらクリスマスツリーを眺めると、いつも以上に心が温かくなるかもしれませんよ。