運動会の季節がやってきましたね。運動会の見どころの一つといえば学年(全校)演舞です。音楽に合わせてダンスを踊ったり、組体操をしたりなど、子どもたちの成長した姿が見られる貴重な機会ですよね。
そんな演舞の中でも全国的に人気なのが「ソーラン節」です。わが子も保育園、小学校と何度見せられたのだろう?というほどソーラン節を踊っており、本人も「そろそろ飽きた」というほど・・・。
ではなぜ北海道発祥のソーラン節が全国の小中学校で踊られているのでしょうか?
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ソーラン節って何のための曲?発祥は?
ソーラン節はもともと北海道の民謡で、後志の積丹半島や余市郡あたりが発祥と言われています。
ニシン漁が盛んだったこの地域では、漁に出る際に漁師たちが船と漕ぐときの「船漕ぎ音頭」、網を引き上げる「網起こし音頭」、ニシンを汲み出す「沖揚げ音頭」、網に植え付けられた卵を叩き落とす「子叩き音頭」で調子を合わせて力仕事をこなしていました(これらの音頭の総称を鰊場作業唄という)。
このニシン漁のさいの掛け声(音頭)を用いて作られたのがソーラン節です。
”ソーラン”とは沖上げ音頭の「ソーラン、ソーラン」という掛け声に由来しています。
原曲の曲調は全然違う(正調ソーラン)
最近ではソーラン節といえば、アップテンポのソーラン節のイメージが強いかもしれませんね。
しかし、本家?のソーラン節(正調ソーラン)は、このようにどっしり、ゆったりとしていて、これぞ民謡!という曲調です。
この正調ソーラン節を運動会や体育祭で踊る学校も、少ないですがあるようですよ。
全国で人気のソーラン節は「南中ソーラン」/歌うのは?
そして全国各地の学校で運動会(体育祭)や学芸会(文化祭)で踊られているアップテンポのソーラン節は「南中ソーラン」と呼ばれているものです。
南中ソーランは歌手の伊藤多喜雄さんが従来のソーラン節をロック調にアレンジした「TAKiOのソーラン節」に舞踏家の春日壽升さんの振り付けが融合した現代版ソーラン節です。
南中ソーランは昭和58年(1983年)に稚内南中学校(通称:南中)が校内暴力で荒れていた時代に、学校再生の目的で導入されました。
当初は従来のソーラン節を踊っていましたが、先生の熱心な指導で年々子どもたちの熱意と団結力が増し、平成3年に今のスタイルが作られたそうです。
そして南中ソーラン節は平成5年の日本民謡民舞大賞でグランプリを受賞。
日本一の称号を手にしました。
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ソーラン節人気に火をつけたのはあの学園ドラマ
南中ソーラン節が全国区となるのに大きく貢献したのが、
武田鉄矢さん主演の人気学園ドラマ「3年B組金八先生 第7シリーズ」でした。
ソーラン節の踊りは学級崩壊状態のクラスを一つにまとめた重要な存在であり、このシリーズを象徴するものでしたね。
当時私は生徒たちと世代が近かったのですが、ソーラン節が登場した当初には「民謡ってダサい(失礼)」と思っていました。しかし発表会での本気の踊りのシーンを見て、一生懸命踊るってカッコいいなと感動したのを覚えています。
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ソーラン節なぜ全国の学校から愛されているのか?
ソーラン節が愛される理由は、その誕生背景にあるのだと思います。
- 荒れた学校でバラバラだった生徒たちが一つになった。
- 生徒たち一人ひとりが本気で取り組んだ。
これは教育に置いてとても大事なことですよね。
もちろん、ソーラン節である必要は無いとは思います。
しかし、ソーラン節ならではの力強い歌声と、振り付けが子どもたちの心に火をつけてくれるのかもしれませんね。
ソーラン節の振り付けはそんなに難しいものではありませんが、大きく屈むなど、一つ一つの動きに体力を使います。
また、声をそろえて音頭を取る部分もあるので、中途半端には完成できないところも教育には向いているのかもしれません。
それになんと言っても、きれいに揃ったソーラン節は華やかで、老若男女誰が見てもカッコいいですし、学校行事やイベントに向いていますよね。
そんなこんなで、ソーラン節は今後も全国の学校で踊り続けられることでしょう。
でもわが子のソーラン節はもうお腹いっぱいかなぁ…。
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