2021年1月3日4日に放送の木村拓哉さん主演のドラマ「教場Ⅱ」。
木村拓哉さん演じる警察学校の鬼教官・風間公親と彼の教え子たちのサバイバルを描いたこの作品のドラマ化は今回が2シーズン目。
昨年のお正月に放送された「教場」よりも生徒同士の人間模様がより複雑化しているため、前作よりも理解が難しいという声も聞かれます。
ということで今回は、前編の中で最も視聴者の疑問が多い堂本真矢の退学について掘り下げて行こうと思います。
教場2で退学した堂本真矢とはどんな人物?
堂本真矢は高月彩良さんが演じた警察学校200期で風間教場の生徒です。
堂本真矢は幼い頃いじめられていたことがきっかけで、武道を習いはじめ、その後警察官を志します。
警察学校では、持ち前の体力と武力を発揮し優等生でもありました。
また、クラスメイトの忍野めぐみ(福原遥)がいじめられていた際には助けに入り、めぐみが強くなれるようにと、トレーニングや食事のサポートもしてくれる正義感の強い優しい女の子でもありました。
しかし、学校備品を相次いで窃盗したため、退学となりました。
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堂本真矢の窃盗から退学までの謎
親切で優しい堂本真矢が盗みを働いたことは意外でしたね。
まず、窃盗事件について整理すると、
盗まれた備品はマレット(木琴のバチ)やパソコンのマウスなどすべて生徒たちが使う日用品ばかり。
しかし盗難品には共通点がありました。
それは、真矢たちのクラスメイトである坂根千亜季(樋口日奈)が使用したものだということ。
このことから、堂本真矢が坂根千亜季に好意を寄せているというフラグが立ちます。
その他にも真矢が坂根を好きだと匂わせる描写がありました。
それは犯人の似顔絵スケッチの授業で、真矢が描いた坂根の似顔絵のタッチがかなり荒っぽかったことです。
教官の風間は、特別な感情がある場合に絵のタッチが乱れるということを語っています。
しかし、実はその似顔絵の裏面には、優しい顔でハーモニカを吹くめぐみのイラストが消された跡が残っていたのです。
そこで初めて堂本真矢が忍野めぐみに抱く特別な感情が明らかになったのですが、視聴者である我々がその事実を知らされたのは、真矢が窃盗犯であると判明し、退学を決断してからのこと。
となると疑問に思いますよね。
堂本真矢は坂根千亜季が好きだから物を盗んだんじゃなかったの?
めぐみが好きならなぜ坂根が触れた物ばかりを盗んだの??と。
前編では堂本真矢の心情や、窃盗の動機についてはこれ以上触れられていないので、真相がわからずモヤモヤしている人も多いのではないでしょうか。
堂本真矢が好きだったのは誰?盗みはなんのため?
堂本真矢の窃盗の動機や、好きな人の真相について調べてみました。
そもそも私は当初、真矢と坂根の区別すら付いていなくて、窃盗は犯人の自作自演だったの?!などと、必要以上に混乱してしまっていた論外の人間なので、SNSなどの皆さんの考察を参考にさせていただきました。
堂本真矢が好きだったのは忍野めぐみ
堂本真矢は坂根千亜季ではなく、忍野めぐみが好きだったことはおそらく間違いないでしょう。
生徒をふるいに掛ける場だと言われている教場で、劣等生でもあった忍野めぐみを見返りなく手助けするのは自分にとって何のメリットもない行為です。
劣等生のミスはクラス全員が連帯責任を負わねばならないため、めぐみが脱落するか覚醒しない限り、クラス全員に負担を負わせることになります。
真矢が優しい性格ゆえにめぐみを放っておけなかったと仮定すると、他のクラスメイトの負担は気にしないという一面に矛盾を感じます。
このことから、真矢はめぐみ(好きな人)だからこそ手を差し伸べたのだと考える方が自然です。
消されためぐみのイラストが何よりの証拠でしょう。
そしてそのイラストに気づいていた風間が真矢に「思いを伝えたのか?」と問うたことからも真矢がめぐみを好きだったことが読み取れます。
真矢が坂根関連の備品を盗んだ理由は?
ではなぜ真矢は好きでもない坂根千亜季に関係する備品ばかりを盗んだのでしょうか?
考察①真矢が坂根に嫉妬していた
特定の人の物ばかりを盗む心理として考えられるのは、まずその相手に好意を寄せているということ。
しかし、真矢はめぐみのことが好きなのでこれには当てはまりません。
次に考えられるのが相手を困らせよう、陥れようという気持ちです。
しかし、真矢と坂根が不仲であることを匂わせるシーンはありませんでした。
それに坂根がめぐみをいじめているということもありません。
坂根千亜季という生徒は、真面目で争いごとを嫌っており、いじめられているめぐみにも気さくに話しかける優しい子です。
これらのことから、考えられる可能性は、真矢が坂根に嫉妬心を抱いていたということ。
自分がめぐみを守って支えてあげたいのに、いじめっ子の視線も気にせずめぐみに話しかける坂根をライバル視したのかもしれません。
似顔絵のタッチが荒くなったのも、坂根に対する負の感情が高まっていたからと考えれば筋が通りますね。
ですが、誰の目から見てもめぐみと一番距離が近かったのは真矢でしたし、坂根が特別にめぐみを気にかけていたという描写もありませんでした。
もし嫉妬心から窃盗を繰り返したというのであれば、もう少し坂根とめぐみが親しくする様子や、真矢が心のなかで嫉妬心と葛藤する様子などが描かれているのでは?という疑問も残ります。
考察②めぐみを成長させるために自ら犠牲となった
忍野めぐみは頼りになるというよりも、華奢でか弱くて、同性から見ても守ってあげたくなるような人物です。
しかし、体を張った授業で遅れをとっても必死に食らいつこうという芯の強さを持っていました。
そんな健気なめぐみを側で見ていた真矢は今にもふるいに掛けられそうなめぐみを放っておけなかったのかもしれません。
自分が全力でサポートすることでめぐみに成長して欲しい、そう願ったのではないでしょうか。
めぐみに筋トレや大食いの方法を教えていたのはいじめに立ち向かうためもありますが、人としてもっと強くなってほしいという真矢の願いだったのかもしれません。
そして真矢はめぐみに対する思いの強さ故に、自らが事件を起こし、その犯人探しでめぐみが活躍することでめぐみの評価を上げて、めぐみ自身にも自信をつけてもらいたかったという可能性も考えられます。
そうだとするとものすごい自己犠牲の精神ですね。
例えばめぐみが幼馴染で、小さい頃から彼女に思いを寄せており、めぐみが性犯罪で傷ついたのを見ていたというなら、真矢が身を挺してめぐみの「警察官になる」という願いを叶えたくなる気持ちもわかります。しかし、警察学校のクラスメイトという数ヶ月の仲だと考えると犠牲が大きすぎる気もします。
それほどまでめぐみに惚れたというのなら、その根拠となるエピソードが見たかったような・・・。
もしかしたら、真矢はめぐみを好きという気持ち以外にも、何か自暴自棄になるような暗い過去を背負っていて自分の将来を軽視しているという背景があるのかな?とも考えたのですが、幼少期のいじめ以外の過去は何も描かれていませんよね。
考察③坂根にめぐみを助けてほしかった
ドラマでは坂根とめぐみが親友というような描き方はなされていませんが、真矢がめぐみのいじめ現場に遭遇するシーンより前のシーンでは、めぐみと坂根が近くにいることが多く、仲良くしている様子がありました。
仮にめぐみと坂根が一番の仲良し同士だったと仮定すると、めぐみがいじめられているのに助けてあげなかった坂根にたいして真矢がネガティブな感情を抱く可能性はあります。
大好きなめぐみが辛い思いをしているんだから、友人の坂根も同じ気持ちを味わって、めぐみに寄り添って欲しいと嫌がらせをしたのかもしれません。
しかしそうだとしても、結局真矢は自分の力でめぐみをサポートしてめぐみをいじめから救っているので、わざわざ回りくどい陰湿な嫌がらせをする必要性があったのか疑問です。
いじめっ子に嫌がらせするならまだ分かりますが…。
うーん、謎は深まるばかり…。
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原作小説での真矢と坂根と忍野の関係は?
ドラマ「教場」シリーズは長岡弘樹さんの同名小説シリーズが原作となっています。
その原作小説にも堂本真矢の窃盗退学事件が登場するのですが、小説では堂本真矢が窃盗をした動機が描かれているようです。
実は原作では堂本真矢と忍野めぐみの性別は男性なんです。
そして堂本が坂根のことを好きで、坂根に関係する物を盗み、堂本の友人だった忍野が彼を庇ったという流れのようです。
では消された忍野のイラストは?と気になるところですが、原作にはイラストは登場しないんだそうです。
なので、原作の方が窃盗事件の動機も人間関係もシンプルなんですよね。
ドラマではその原作のストーリーも尊重しつつ登場人物の性別と好きな相手を変えたせいで、話がややこしくなってしまったようです。
後編で謎が解けるのか?!
真矢の窃盗の動機に関しては、分かったようで分からない有耶無耶な状態で前編が終了しました。
後編でそのあたりを深堀りしてくれる可能性も無きにしもあらずですが、まだまだ問題を抱える生徒が多いので、限られた時間の中で再び真矢の事件を振り返るシーンがあるかは分かりません。
前編のすべてのエピソードが後半の何らかの事件の伏線となっているのなら真実が分かるかもしれませんが…。
原作と設定も異なっているので、今後のストーリーで真矢のことに触れない限り、真矢の退学の一件の真相は私たち視聴者が想像するしかなさそうです。
あなたはどのように考察しますか?