フィギュアスケートの観戦の醍醐味の一つに選手へのプレゼントの投げ込みがあります。
大好きな選手が喜んでくれるものをあげたいと思うのはファンなら当然ですが、
実はプレゼントは何をあげても良いというわけではないんです。
マナーを守って、選手を心地よく労いたいものですよね。
というわけでフィギュアスケート観戦初心者さんのために、選手へ贈る投げ込みプレゼントのオススメをご紹介します。
フィギュアスケートの試合での投げ込みはどのイベントでも行われている?
フィギュアスケートの試合では選手の演技後に大量のプレゼントがリンクに投げ込まれます。
羽生結弦選手の演技後にくまのプーさんがリンクにあふれかえる光景なんて、もはや風物詩ですよね。
テレビ放送されるような大きな試合だと、多くの場合プレゼントの投げ入れが許容されています(2019年の全日本は全面禁止が発表されています)。
しかし、地方大会やB級大会、オープン戦そしてアイスショーなどでは
フラワーガール(プレゼントを回収してくれる子供のスケーター)が置かれていないですし、
プレゼントを投げ入れることはできません。
あなたがフィギュアスケート観戦にプレゼントを持参していきたい場合は、
プレゼントの投げ入れが可能なイベントかどうかを事前に確認しておきましょう。
あ、それから投げ入れが可能なエリアも決まっていますので
自分の座席で可能かどうかも要確認ですよ。
もし、投げ入れができない場合でも、
プレゼント回収BOXや預かり所を経由して選手のもとへプレゼントを届けられる場合もあれば、
小さな大会ですと、試合後の控えスペースで選手に直接プレゼントを渡せる場合もあるので、その点も運営側に確認するといいですね。
(大きな大会はHPにプレゼントのルールが記載されています。)
フィギュアスケート演技後の投げ入れプレゼントのオススメは?
オススメ①定番のお花
日本の会場で一番多いプレゼントはお花です。
”日本の会場で”と書いたのは、花の投げ入れは日本オリジナルの風習なので、海外で花を投げ入れることは珍しいからです。
お花を贈られると大抵の人は嬉しいですし、
花ですと持ち帰られないものを周りの人におすそ分けできて選手の負担も軽いですよね。
ですが、お花ならどんな花束でもOKというわけではないのでご注意を!
最も重要なのはラッピングで上までしっかり封がされており、投げたときにリンクに花びらが飛び散らないこと。
これが起きると試合のスケジュールやリンクコンディションが狂うため、
選手の演技にも影響を与えかねません。
以前にも花びらが散乱する事態が起こり問題になっていましたが、
何度も繰り返されるとプレゼント自体が禁止になりかねないので、
投げ込む直前には必ず封をチェックしましょう。
投げ込まずに大きめの花束をリンクサイドで手渡したいという場合も
花びらが飛び散らないラッピングをしておいたほうが安心です。
花の購入は会場販売以外おすすめしない理由
国内のフィギュアスケート会場では花屋さんが投げ入れ用の花を一本500円~で販売しています。
その花屋さんは東京・ 本郷 の「宮田花店」というお店です。
宮田花店は会場で花を販売することを認められている唯一の花屋さんなんですよ。
とはいえ、会場で花を購入すると時間がかかるのでは?
事前に用意していったらダメなの?
と考える人も多いかと思います。
結論からいいますと、会場外で購入することも可能ですが、
会場販売の花を買うのがもっともおすすめです。
その理由は、
- 飛び散らないラッピングがしっかりされている
- オアシスが絶妙の大きさ重さで入れられており、リンクに届く設計になっている
- 投げ入れるときも美しく見えるようにリボンが巻かれている
- アルミホイルが使われておらず見た目もキレイ
だからです。
他の花屋さんでも要望どおりにラッピングしてもらうことは可能かもしれませんが、
せっかくキレイに包んでもいざ投げたら届くどころか前方の客席に落下。なんて悲しいですよね。
その点、宮田花店は投げ入れ用の花のプロフェッショナルなので、
会場で買えばまず間違いありません。あとは投てきの腕前を磨くのみ!
オススメ②ぬいぐるみ
もう一つの定番はぬいぐるみですね。
羽生結弦選手のプーさんや本田真凜選手のピカチュウ、宮原知子選手のパイナップルなど、
好きなキャラクター(宮原選手は物だけど)がある選手は選びやすいですよね。
最近ではロシアの女子選手はみんなキャラ物のティッシュケースを持参していますから、
それをチェックすれば選手のお気に入りがわかります。
例えば…
ザギトワ選手=コリラックマ
メドベージェワ選手=ルナ(セーラームーン)
トゥルソワ選手=マッカチン(ユーリonアイス)
コストルナヤ選手=黒柴
シェルバコワ選手=チャイロイコグマ
など。
あなたのお気に入り選手のティッシュケースをチェックしてみてくださいね。
でも他のプレセントとかぶるのが嫌なら、
選手の好きなキャラと同系統のぬいぐるみとか
選手の好みに関連するぬいぐるみにしてもいいかも。
例えば羽生選手にカープ坊やとか(これもベタだけど)
また、お気に入りキャラクターに
選手の名前を刺繍したり、
衣装風の自作コスチュームを着せてあげると目に付きやすいかもしれません。
オススメ③小さくて軽い小物
例えば衣類やタオルなどのちょっとした小物とかですね。
ただし、投げ入れる場合は中身が散らばらないようにラッピングをしっかり行ってくださいね。
また、硬いものや重さがるもの、尖ったものは選手や周囲の人にあたってケガをさせる可能性もありますし、
リンクにダメージを与える可能性もあるので厳禁ですよ。
そういったものはクッション材を詰めて柔らかくするのもアリですが、
見栄えも悪くなるし開封も手間なので、
プレゼントボックスなどへ預けるほうが懸命でしょう。
雑貨は選手の趣味に合わせないといけないので選ぶのが難しいですけど、
気に入ってもらえれば選手に使ってもらえる可能性もありますよ。
Tシャツや靴下、タオル等日常使いができるものや
かわいいハンドクリームや入浴剤など、
自分ではわざわざ買わないけど貰ったら嬉しくなるような消耗品も喜ばれるかもしれませんね。
投げ込みプレゼントのNGルールとは?
好きな選手の生演技を見るのは誰しもテンションが上りますよね。
自分の「大好きです」の気持ちを存分に伝えたくなるのはみんな同じだと思いますが、
しかしあくまで真剣勝負の試合の場。
この日のために日々努力を重ねている選手たちを尊重し、
マナーを守ってプレゼントを渡したいものです。
- 投げ入れ禁止エリアから投げ入れない
- 投げ入れ可能エリアでも、明らかに届かない場合は無理に投げ入れない
- 投げ入れ前に他の観客に迷惑がかかる移動は控える
- 選手の行動を妨げる場所(通路脇での呼び止めなど)で渡さない
- 食品はあげない(選手の安全を守るため)
- フラワーガールが抱えられないような大きなものを投げない(ケガ防止)
- 貴金属、金券、商品券は渡さない
- 必ず事前に大会のプレゼントルールを確認する(HPなどで)
このようなマナーを守りましょう。
2019年全日本は全面禁止!投げ込みプレゼントは今後禁止になる?
2019年の全日本選手権は全エリアからプレゼントの投げ込みを禁止することが発表されています。
これをきっかけに他の主要大会も禁止になる流れができるかもしれません。
とくにNHK杯や、国内で開催される四大陸選手権や世界選手権など。海外大会はゆるそうだけど…。
高橋大輔選手や浅田真央さん、そして羽生結弦選手といった功労者のおかげで
フィギュアスケート人気が高まった分、
投げ込みプレゼントの数は年々増えているように感じます。
競技の人気が高まることは素晴らしいことですが、
それによってプレゼントが増えると、
転倒のリスクやリンクを傷める可能性も必然的に高まるでしょう。
また、プレゼントが多い選手の次に滑る選手は、
条件面、心理面両面において、フェアに演技を開始できない恐れもあります。
いっぽうで、プレゼントを投げ入れは、
フィギュアスケート人気を対外的にアピールできる行為でもあるので
ビジネス的にメリットもあると思います。
それに選手の中にはプレゼントの数が増えることが
モチベーションになっている選手だっているでしょう。
(小さいライブハウスから武道館へ出世したミュージシャンみたいに)
しかし、上記のデメリット面のほうが圧倒的に上回るのであれば
今後もちょっとしたトラブルをきっかけに、
どんどん規制の方向へ傾くのではないでしょうか。
正直言うと個人的には投げ込みプレゼントはしない派です。
プレゼントボックスという親切なシステムがあるのだからそれでも十分かなと。
だって、演技直後の選手はまじまじとプレゼントを見ないでしょうし、
なにしろ自分のプレゼントがトラブルを招き、
次の選手の演技に支障が出たなんてことになれば申し訳ないから。おっちょこちょいな私はなにかしでかしそうですし…。
とはいえ、現時点では大会によっては投げ込みプレゼントを容認されていますから、
投げ込む人を批判する気もありませんし、堂々と投げ込んじゃってください。
ただ、いちファンとしてはプレゼント可能な大会においても
ルールに則って、そして選手にもフィギュアスケートという競技にも愛情を持って、
節度ある投げ込みプレゼントをしていただきたい。そう願います。
ちなみに選手たちはプレゼントも手紙も、試合後のホテルなどで確認してくれていますよ。
ではでは。観戦楽しんでくださいね~