今年の漢字 同じ字が多い?誰がどうやって決める?なぜ清水寺で発表?

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今年の漢字 同じ字多い?誰がどうやって決める?決め方や清水寺で発表の理由

2021年12月13日

令和3年(2021年)を一文字で表す”今年の漢字”が京都市・清水寺で発表されました。今年の漢字は「金」です。以前も金だったようなと思い調べたところ、過去に金は3回も選ばれており、今回で4度目です。

ところで”今年の漢字”は誰がどのように決めているのでしょうか?この記事でご紹介する今年の漢字の決め方をご覧いただけると、金が何度も選出されている理由が分かります。

2021年(令和3年)の今年の漢字は「金」!選出理由は?

2021年(令和3年)の今年の漢字は「金」でした。

冒頭でも述べましたが金という漢字が今年の漢字に選ばれるのは今回で4回目です。今年の漢字は1995年に始まり、今回で27回目ですが、そのうちの4回が金というのはすごいですね。

2021年になぜ「金」が選ばれたのでしょうか。

その理由としては、まず夏に開催された東京オリンピックで日本人選手が史上最多の27個の”金”メダルを獲得したこと。そして、大谷翔平選手がメジャーリーグで日本人初の満場一致MVPに選ばれたり、将棋の藤井聡太竜王が史上最年少で4冠を達成するといった”金”字塔を打ち立てたことなどが理由とされています。

ちなみに、過去に「金」が選ばれた2000年、2012年、2016年というのもすべてがオリンピックイヤーです。日本人がいかにオリンピックを大切にしているのかがよく分かりますよね。

昨年はコロナ禍の影響で「密」が選ばれましたから、一昨年の令和の「令」以来のポジティブな漢字となり、明るい気持ちになった人も多かったのではないでしょうか?

ちなみに今年の漢字の2位は「輪」で3位は「楽」でした。

「輪」には五輪という意味が大きいでしょう。また、今年にかけてコロナ禍においても徐々にイベントが行えるようになり、人と会える機会も増えているので、人と人との繋がりを表す意味合いもあるのかもしれませんね。

「楽」はオリンピックなどのイベントで楽しんだ人が多かったこと、コロナ自粛中に楽しめなかったことが楽しめるようになってきたことなどを象徴した漢字ではないでしょうか。


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今年の漢字の漢字の決め方と仕組み 誰がどうやって決める?

今年の漢字というと、清水寺の住職が清水の舞台の上で大きな筆を用いて揮毫(きごう)する光景がよく知られています。

しかし、その一文字を誰がどのように決めているのか知らないという人は意外に多いのではないでしょうか。

以下、今年の漢字の決め方について解説します。

今年の漢字の主催者は?

今年の漢字を主催している団体は、”漢検”でおなじみの公益財団法人・日本漢字能力検定協会です。

日本漢字能力検定協会は12月12日を漢字の日と定めており(12=”いいじ”の語呂合わせ)、今年の漢字は12月12日頃に発表されるのが通例です。

毎年清水寺で発表される理由とは?

毎年、今年の漢字が清水寺で発表される理由についてですが、それは、日本漢字能力検定協会の本部が京都にあるためです。

同じく京都にある、京都を象徴するような場所であり、かつ国内外問わず多くの人に馴染みのある場所という理由で清水寺が発表の場に選ばれています。

今年の漢字は国民の応募で決まる

今年の漢字 同じ字多い?誰がどうやって決める?なぜ清水寺で発表?

今年の漢字は何人かの有識者によって選ばれているわけではなく、一般応募によって決められます。

毎年、11月~12月初旬の期間に応募が行われ、その結果が今年の漢字に反映されるという仕組みです。

今年の漢字は誰でも応募可能!応募メリットも

今年の漢字の応募権は私たち誰にでもあります。

応募は個人単位もしくは、学校単位などの団体で行うことができます。

応募方法は以下のとおりです。

<個人応募の場合>

インターネット、はがき、応募箱が設置されている書店等にて応募。

<団体応募の場合>

団体用応募用紙(ダウンロード)または、テキストデータを用いた応募。

このようにさまざまな方法で応募することができます。そして個人でインターネットやはがきで応募する場合は、後日抽選で図書カード等(最高1万円相当)のプレゼントが当たるチャンスもあるので、応募して損はありません。投票期間も11月~12月第1週目くらいと、発表のギリギリまで行われているので年末あたりに「そろそろ今年の漢字の時期だなぁ」と頭をよぎったら、ぜひ応募してみてください。

毎年応募期間の前から日本漢字能力検定協会のサイト内の”今年の漢字”ページに応募要項が案内されますので、詳しい応募方法はそちらのサイトをチェックしてみてください。

今年の漢字の応募数はどれくらい?

今年の漢字の、2021年の応募総数は223733でした。

今年の漢字の第1回目の応募総数は12866でしたから、その当時と比べると17倍以上の応募数となっています。

ここ3年の応募数は毎年20万超えなので、今年の漢字はかなり正確に世論を反映されていると言えるでしょう。

ちなみに、過去に最多の応募数を記録したのが、東日本大震災が起きた2011年の496997でした。そして傾向としてオリンピックイヤーや、災害などの不幸な出来事に見舞われた年に応募数が多くなっています。

今年の漢字は、ポジティブにもネガティブにも国民の感情が大きく揺り動かされた年にいっそうの注目を集めているようです。

今年の漢字に同じ文字が多いのは、ランキング1位が必ず選ばれるから

前述のとおり、今年の漢字は国民の応募によって決められます。

応募数が最も多い漢字が必ず1位です。そこに不正や忖度はありません。

現に「金」が4回選出されていますが、いくらめでたい漢字といえども、エンタメ的には面白みに欠けますよね(失礼)。でも、その結果がかえって”リアル”だからこそ、今年の漢字に興味を持つ人が多いのでしょう。

歴代の今年の漢字で複数回選ばれている文字は他にもある

今年の漢字には「金」の以外にも複数回選ばれている漢字があります。

過去27回分の今年の漢字を見てみましょう。

震(’95)阪神大震災
食(’96)O157食中毒
倒(’97)山一證券等大企業倒産/サッカーW杯最終予選でライバルを倒し初W杯出場
毒(’98)和歌山毒物カレー/反町隆史「POISON」ブーム
末(’99)1000年代、1900年代、1990年代末
(’00)シドニー五輪/きんさんぎんさんの成田きんさん逝去/二千円札
戦(’01)アメリカ同時多発テロ
帰(’02)北朝鮮拉致被害者帰国
虎(’03)阪神タイガース18年ぶり優勝
(’04)新潟中越地震ほか国内で自然災害多発
愛(’05)愛・地球博/紀宮清子内親王と黒田慶樹さん結婚
命(’06)秋篠宮悠仁親王誕生
偽(’07)不二家、赤福など食品表示偽装
変(’08)内閣総理大臣交代/オバマ元大統領の演説「Change」ブーム
新(’09)政権交代/新型インフルエンザ流行
暑(’10)観測史上1位の猛暑
絆(’11)東日本大震災ほか自然災害多発/なでしこジャパンW杯優勝
(’12)ロンドン五輪/山中伸弥教授ノーベル賞の金字塔
輪(’13)2020東京五輪招致成功
税(’14)消費税増税
安(’15)安倍内閣の安保関連法案成立/世界でテロ多発→安全を願う声
(’16)リオ五輪/トランプ大統領の金髪/ピコ太郎ブーム
北(’17)北朝鮮の核実験/九州北部豪雨
(’18)北陸豪雪、西日本豪雨、大阪北部地震/北海道胆振東部地震、台風21号
令(’19)令和に改元
密(’20)コロナ禍
(’21)東京五輪

このように、金と災という文字が2回以上選ばれています。

また、2位と3位も合わせると、震、乱、新、変、戦、輪、楽などの字が上位にランクインすることが多いようです。

今年の漢字と、その選出理由を照らし合わせると、同じ漢字だけでなく、似た意味を表す漢字が選ばれる機会が多いことが分かります。

まとめ:今年の漢字は国民によって選ばれており、世論がリアルに反映されていた

毎年京都の清水寺で発表される今年の漢字は、11月から約1ヶ月にわたって行われる一般応募で最も票数の多い漢字が選ばれます。

一年あたり、20万前後の膨大な数の応募があるため、今年の漢字には世相がリアルに反映されているといえるでしょう。

一年のうちに日本で起きた印象的なできごとを漢字で表す人が多いので、同じ漢字、または似たような意味をもつ漢字が多く選ばれるようです。

一つの文字を見ただけで、その年に何が起きたのか思い出し、多くの国民が共感ことができる。漢字って偉大。

あなたの今年の漢字はなんですか?

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