好評だった朝ドラ「舞いあがれ」ですが、最近つまらなくなったと思う人が増えているようです。どこがつまらなくなったのでしょうか?そしてつまらなくなった理由は何なのでしょうか?
世間の反応とともに原因を探っていきます。
おもしろいと評判だった朝ドラ「舞いあがれ!」
チームのみんなで #オフショット📷
— 朝ドラ「舞いあがれ!」 (@asadora_bk_nhk) November 21, 2022
いよいよ航空学校での日々が始まりました!
これからの6人の物語、どうぞお楽しみに🛩#福原遥 #目黒蓮 #SnowMan #山崎紘菜 #濱正悟 #醍醐虎汰朗 #佐野弘樹 #朝ドラ #舞いあがれ pic.twitter.com/KbwUmrzxXN
福原舞さんがヒロインの朝ドラ「舞いあがれ!」は臆病で繊細な女の子・岩倉舞の成長物語です。
舞は五島で祖母と暮らすことで芯の強さと自信を身につけ、大学時代には人力飛行機のパイロットに挑戦し、空を飛ぶという夢を見つけました。
そして夢を追いかける舞は、学問とバイトに励み、難関と言われる航空学校への編入試験に合格し、航空学校で新たな一歩を踏み出します。
と、ここまでのストーリーでは、舞の少女時代の成長の過程が丁寧に描かれており、朝ドラファンの心を掴んでいました。ですが、好評だった朝ドラ「舞いあがれ!」に、変化が起きているようです。
「舞いあがれ!」が急につまらなくなった?!世間の反応は?
今週から、朝ドラ「舞いあがれ!」は航空学校編に突入し、舞は親元を離れ、宮崎の航空学校で夢を叶えるための新生活をスタートさせたところです。
そんななか、好評だった「舞いあがれ!」への視聴者からの批判的な意見が急増傾向にあるようです。
以下は視聴者のツイートです。
・今週から突然つまらなくなったわね
twitter.com
・今週になったら急につまらなくなった 航空学校のことがわかると思ったのに全然面白くない 期待はずれ
・なんか急につまらなくなったな。ちむどん臭がするというか。
・舞いあがれ!が突然つまらなくなった。。章が変わるとこんなに雰囲気(演出?)変えて良いものなの 性格まで違うよう。おばあちゃんも悲しそうに話してた
・舞いあがれ!のテイストがすっかりかわってしまって涙
・なんだろ、急にドラマのテイストが変わって安っぽくなった気がする。イライラも募る。
・どうしよう今週全然面白くない
・航空学校編になって一気におもしろくなくなったぞ。ちむどんの時みたいにヒロインにイラつかせるのやめてー
このように「つまらなくなった」「面白くない」というコメントが急に増えています。
それに加えて、Twitterのトレンド入りワードにも変化が。
これまでTwitterでは毎日、「舞いあがれ!」関連のキーワード(登場人物名や役者名)がトレンド入りしていたのですが、航空学校編に入ってから、「#舞いあがれ反省会」という批判コメントにつけられるハッシュタグがトレンド上位にあがるようになったのです。
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「舞いあがれ!」がつまらないと言われるようになった要因
なぜ「舞いあがれ!」がつまらないと言われるようになったのでしょうか?
視聴者が感じた、つまらない要因は以下のとおりです。
舞のキャラクターが激変してちむどんどん化
1つ目の要因は、ヒロイン・舞のキャラクターが激変したことです。
バードマン編までの舞は、ひたむきに自分と向き合い困難を乗り越える芯の強さを持ちながら、周りを気遣う控えめな女の子という印象でした。
しかし、航空学校編になってからは、毎晩出かけるルームメイトを尾行してドアの前で盗み聞きしたり、話しかけるなオーラ全開の人に話しかけてみたりと、グイグイ他人に干渉する性格に変わっています。
また、バイト先で派手にコーヒーをひっくり返したり、まだよく知らない人の悪口を言ったり、実は勉強が苦手だったり(周りが優秀だからそう見えるだけかもしれない)と、今までの舞には無かった人格が次々に姿を現しています。
ショックだったんだよ
— すずめ (@V3gk1E) November 21, 2022
舞ちゃんが同室の子の後付けて人のプライベート探るようなキャラにされちゃったことが
昨日から人の悪口言ったり馴れ馴れしく話しかけたりかなり違和感あったけど…
今までの舞ちゃんだったら絶対そんなことしないよ
子役時代からそこは一貫してたよ#舞いあがれ
昨日今日で急に舞ちゃんがアホの子になった気がする。中退とは言え、飛行機作るほうの勉強を真面目にやってた人が突然の劣等生キャラだし、人の後つけて盗み聞きした挙げ句「心配だったから」とか何なん…。
— ゆみぽん (@yumi_mts) November 22, 2022
半年の苦行の末、やっといつもの朝ドラに戻ったと思ってたのにーーっ#舞いあがれ
なかには、舞がドタバタキャラに変化したことで、問題作ちむどんどんを思い起こす人も。
「舞いあがれ!」全くの別ものになってしまったなあ。「ちむどんどん」風のドタバタしたコメディになってしまった。舞ちゃん、あんな表情したり、勉強しないで人の跡をつけたりしないでしょう。#舞いあがれ
— RINBE (@kikyoya_rinbe) November 21, 2022
舞ちゃんのキャラが壊れていく。
— nikopun (@nikopun4) November 21, 2022
・勉強ができない子
・コソコソ人をつける子
・盗み聞きする子
・ハンテンで出歩く子
・食べ物に執着する子
変なキャラに仕立てないで欲しいわ。#ちむどんどん の二の舞じゃないかー!これじゃぁ、舞いあがらないぞーーー!!#舞いあがれ #舞いあがれ反省会癖のあるキャラばかりで共感できない
航空学校の同期生たちのキャラクターに癖がありすぎるのも一因です。
性格と口の悪いイケメン。入学早々男性の先輩の部屋へ化粧して出かけるルームメイト。大阪出身と聞くなり「おもろいこと言って」と空気を読まない男子。舞が出身地を聞いても誰も教えてくれないグループの面々。
バードマン編にもクセ強キャラが多数登場しましたが、どのキャラについても、癖の強さの背景にある思いやこだわりが描かれていました。また、舞に厳しい態度で接したとしても、その理由も丁寧に描かれていたので、違和感なく視聴できました。
航空学校編でも、今後、それぞれのキャラについて納得させられる描写を期待したいところです。
大阪と五島はちゃんとそこに生きてる人がいるみたいだったのに、航空学校の人達は場を盛り上げるために配置されたキャラクターにみえる #舞いあがれ反省会
— 島民さと(5) (@LOVEtkmemoGS) November 22, 2022私のこれまでの経験上、エリートと呼ばれるような人達って人格も優れてる人が多いと思うんだけど、航空学校の人達はなんで初対面からあんなに嫌味っぽいの? #舞いあがれ反省会
— 島民さと(5) (@LOVEtkmemoGS) November 22, 2022性格悪い奴出てきて誰かと対立するとか要らないんよ。出てくる人みんないい人だけど、お互いを思いやる上ですれ違ってしまうみたいな、なにわバードマンや家族や友達との関わりを見たいだけなのに…なぜ航空学校編には「ただ普通にいい人」が出てこないんだ…#舞いあがれ反省会
— まりんちゃん (@mar1nchang) November 21, 2022関連記事:目黒蓮の演技と手話がうまいと絶賛!silent世間の反応
演出方法がコミカルに変わった
演出のテイストが変わったのも違和感の一つです。
航空学校編になってから、画面を分割したり、テロップを差し込んだり、コミカルなBGMを使用したりと、演出がポップになっています。
五島編、バードマン編は、ナレーションや凝った演出は極力控えられ、セリフや表情から登場人物の心情や状況を汲み取るという繊細な演出だったため、航空学校編からガラリと変わったドラマの作風に戸惑う人が多いようです。
なんか昨日今日の舞いあがれ変なテロップみたいなやつ多くない??昔のドラマみたいって家族で笑った
— 美紗希 (@msk_color02) November 21, 2022舞い上がれ別ドラマになっちゃったな
— こまきねね (@luckyMieluckyU) November 21, 2022
リモート会議みたいな画面分割演出とか、でかでかとテロップ出すとことか、変な効果音とか#舞いあがれ画面分割、文字補足やナレーション補足の多さ、やたらコミカルなBGM・・・いや従来の朝ドラ的、といえばそうなんだが。
— marron (@MarronMimi) November 21, 2022
むしろ今までの舞いあがれが異端傾向ですらあったんだが、アレを良きと思ってしまった身からしたらやはり喪失した空気感に寂しさを覚える
#舞いあがれ「舞いあがれ!」不評の最大の理由は脚本家の変更?桑原亮子から嶋田うれ葉へ
「舞いあがれ!」がまるで別のドラマのように激変してしまった一番の理由は脚本家の変更です。
五島編、バードマン編は桑原亮子さんが脚本を担当していましたが、航空学校編からは嶋田うれ葉さんへとバトンタッチされています。
「舞いあがれ!」を見るかぎり、桑原亮子さんはシンプルかつ丁寧な静的描写が得意で、嶋田うれ葉さんは分かりやすくて起伏の激しい動的描写が得意な方という印象を持ちました。
個性の異なる脚本家が一つの物語を作ると、たとえキャラクター設定を共有していたとしても、解釈の仕方やアプローチ方法が異なるので、作風が異なってしまうのは仕方のないことかもしれません。
ちなみに、嶋田うれ葉さんは朝ドラ「エール」や人気サスペンスドラマ「リカ」などを手掛けており、実力も経験もある脚本家です。
仮に最初から嶋田うれ葉さんが脚本を手掛けていたら、航空学校編も違和感なく視聴できたかと思いますが、桑原亮子さんの物語の描き方を好んで見ていた人たちからすれば、脚本家の変更が作品の評価を左右する最も大きな要因であると言えるでしょう。
演出家も野田雄介に変更していた!
「舞いあがれ!」は脚本家変更のタイミングで演出家も変更しています。
演出家の担当経歴 ※()内の単位は週
田中正さん(1,3-5,7)
小谷高義さん(6)
野田雄介さん(2,8-)←今ここ脚本も演出も異なれば、別の作品になるのも納得ですね。
バードマン編以前の演出は、ストーリーに集中するための無駄を削ぎ落とした演出でした。派手さはまったくありませんでしたが、画作りや音楽など全てが作品に寄り添っているような温かみを個人的には感じていました。
航空学校編からは、テロップや画面分割や効果音などで、物語を”飾る”演出という印象です。
桑原亮子さんの脚本✕航空学校編の演出だと、セリフの魅力が半減しそうですし、嶋田うれ葉さんの脚本✕バードマン編以前の演出だとコミカルなシーンが浮きまくりそうなので、脚本家の変更と同時に演出家も変わったというのは個人的に正解だと思います。
ですが、視聴者が困惑するほど、大きく作品のテイストを変えたのは残念です。
とりわけ、前作ちむどんどんで、ドタバタ劇に不安を覚える人が多いなかで、作風をコミカルに寄せていくのはマイナス効果な気がします。
ちなみに現在の演出家、野田雄介さんは朝ドラの「芋たこなんきん」「スカーレット」「マッサン」なども手掛けた方。いずれの作品も評価が高いので、演出家の実力不足というよりも、コミカルな演出手法が受け入れられてないということではないでしょうか。
脚本家と演出家が変わった「舞いあがれ!」再びの脚本家変更に期待?!
以上、「舞いあがれ!」が急につまらなくなった理由でした。
やはり、脚本家と演出家の変更が大きな影響を及ぼしているようです。個人的にも、桑原亮子さんのターンの方が好きなのですが、航空学校編はまだ始まったばかり。ここから、各登場人物について掘り下げられていくことでしょうし、失望するには時期尚早ではないでしょうか。
「舞いあがれ!」は3人の脚本家がリレー形式で物語を紡ぐ作品です。嶋田うれ葉さんの次には、若手脚本家・佃良太さんが控えています。演出もこれまでのようにルーティーン制で行われるでしょうから、これからも作風が変化していくと予想されます。
作風が変化するたびに賛否両論沸き起こるかと思いますが、最後に「見てよかった」と思える作品になると信じて、長い目で見ていきたいと思います。